聲の形
見に行く前にユニゾンで寺島さんが絶賛してて、すごく楽しみにしてました。
見るまでは言葉は汚いですが、障害者が主人公の感動モノなのかなって考えがよぎってたのですが、ヒロインの耳が聞こえないことはきっかけにすぎず内容的には人間の持つ見たくはない部分をいっきにみせられたような気分になりました。
登場人物のどのキャラクターの気持ちもわかりたくないのにわかってしまう。
この中だといわゆるヒール的な立ち位置の植野さんのことも、正直気持ちわかりたくないけど…、でも彼女としても将也を気にかけてたゆえにひどい言葉を硝子にぶつけてしまった。そういう方法しかなかった。彼女なりの思いがあって。だからただひどい人って簡単に片づけられないのです。
これってきっと男性からみての感想と女性からみての感想って変わってくるかもしれないですね。
植野さん、佐原さん、川井さんの言動や行動には女子のあるあるがつまってました。
いまだとなんでそんなこと言うの?やっちゃうの?って思うような行動も小学生のあの頃、十代のあの頃は気づくとおかしてしまってるもので。
将也は硝子と再会することでほかの人とも向き合うことをはじめます。
そして物語は明るい方に向かっていくと思っていたのに・・・・
花火大会であんなにも幸せな景色がみれたあとにあそこまでつらく苦しいシーンがまってるとはおもわなかったです。
硝子が将也の母に泣きながらごめんなさいを言うシーンはとても見てられませんでした。
それから結絃ちゃんが写真をとりまくってたのが実はお姉ちゃんを思ってのことだったこともこの事件で発覚して、硝子が死にたいと思ったのがこれがはじめてじゃなかったことがわかります。
あんなに可愛く明るく微笑んでた硝子、とても強くみえてただけに。
最後の学祭のシーンで思ったけど、この物語はこれからがスタートなんだと思います。
未来の世界できっと将也と硝子はもっともっと仲良くなっていく。
そんな心がかき乱された作品でした。
あと、私が大好きな悠木碧ちゃんが結絃ちゃん役だったのですが彼女のかわいらしさの中にある芯の強い声がここでも光ってました。
そして主人公は入野自由。
人と関わりたくないという将也なのでモノローグのシーンも多く、自由くんの作りこんでない自然な声がとてもリアルで心地よかったです。
ほかにも水のシーンなどリアルな描写もすてきで、将也からみての他人の顔に×印があったりアニメならではの表現がよかったです。
また見に行きたい映画です。